ひとりでビジネスに取り組んでいる社長の多くは、経理はほったらかし。

決算や確定申告が近づいてきたら、資料を探して、作業をイヤイヤやる。

まあ、こんな感じですよね・・・。

ひとり社長が面倒な経理を後回しにしないための方法

経理がこんな扱いになる原因は、経理を単なる作業と考えていること。

「作業」⇒「面倒」⇒「後でやればイイ」

では、どうすれば「後でやればイイ」をなくせるのか?

経理がシステマチックにならない3つの原因は?

経理をシステマチックに取り組むには、まず、システマチックにならない原因を明かすところから。

あなたの経理に対する考え方も「ひとり社長は自分で経理をやったほうがイイ」との考えに変わるでしょう。

「経理って、面倒くさい・・・」その根本的な原因は、主に次の3つです。

正確さ重視の姿勢

経理・会計の世界は、絶対に間違いが許されない世界です。

冷静に考えると、ビジネスで「間違ってイイ」なんてものは基本的にないのに、経理や会計には常に次のようなイメージが浸透しています。

  • 完璧にできるのが、当たり前。
  • ミスをしたら、絶対にイケナイ。

このように「正確」であることが求められるにもかかわらず、

  • 社長が経理を理解していない。
  • 社長が経理を経営に活かせない。

これが現実です。

仮に、社長が経理を理解し、経営に活かすことができる知識をもっていたとしても、「正確さ」を求めるあまり、

  • 社長が知りたい数字を知るまでに時間がかかり過ぎる。

だから、そもそも経理をまともにやる意義やその必要性を感じられません。

結果、面倒だから後回し・・・になるのです。

税理士・経理担当者の事情

昔に比べると、経理は断然ラクになっています。

でも、過去の慣習にならうばかりに、昔のやり方を引きずっています。

たとえば、

  • 手書き伝票の使用
  • 専用用紙の使用
  • 電卓の活用

これらは必須ではないのに、昔ながらの手間・時間のかかる作業をそのまま続けているわけです。

経理や会計の本を読んでみても、紙ベースで経理をおこなっていた時代のやり方そのまま、というものもあるぐらいです。

これは経理に限った話ではありませんが、「慣れているやり方でやってしまう」というのは、時に弊害になってしまいます。

会計・税務ソフトの抱える問題

インターネットを介してできる「クラウド会計」など、システムや技術的に進歩しているものもあります。

でも、その一方で、ソフトの設計自体は、あまりというかほとんど進歩していません。

会計ソフトや税務ソフトは、正確で間違いのない書類(決算書など)をつくることが第一、ミスが起こらないように設計されています。

当たり前と言えば当たり前のことですが、その設計には「ラクに」「早く」「簡単に」といった視点が欠如しています。

だから、どんなに高価な会計ソフトを使っても、経理や会計は面倒なままなのです。

経理をシステマチックに変える8つのポイント

では、ここからは、ひとり社長がシステマチックに経理に取り組むための、経理を「今」やるためのポイントを8つ紹介します。

重要なこと、意識することは、いかに「溜めこまない」ようにするか、です。

1. 紙を排除する

経理・会計の世界では、紙の資料・書類がとてつもなく多いです。

「紙をいかにデータ化するか」「データをいかに加工するか」を考え、こういった大量の紙をとにかく減らしていかなければなりません。

2. 人を動かす

自分自身が行動することはもちろんのこと、ビジネスには必ず取引相手がいるので、彼らにも動いてもらわなければなりません。

たとえば、、、

  • 請求書の発行を早めてもらう。
  • 現金払いを減らしてもらう。

これらのように、相手方(取引相手)に依頼することで、実現可能なこともあります。

  • 請求書発行がいつも遅い。
  • 請求書が郵送で送られてくる。

こういった手間も時間もかかるやり方をそのまま続けていたら、いつまでたっても数字が確定しません。さらに、相手方の遅い対応に合わせておこなう追加や修正は、思っている以上に手間も時間もかかります。

3. 自分なりにパターン化する

経理には一定のパターンがあります。この一定のパターンをルーティン化します。

機械的に取り組めるように、たとえば、、、

  • チェックリストをつくる。
  • マニュアルをつくる。

このルーティンをテンポよくこなしていけるかが、システマチックな経理の勝負です。

4. スピードアップの意識づけ

日々の作業から正確さ重視で経理に取り組もうとすると、すべてを完璧にできる状態になってからと考えてしまいます。

だから、手をつけることができず、溜めこんでいくことになるのです。

しかも、これでは数字の把握が遅くなってしまい、経営に活かせません。

そこで、決算・確定申告時には、ピッタリ合っている必要はありますが、日々の業務では、ある程度のミスであれば(大間違いでなければ)許容して先に進みます。

毎月の業績の把握や社長としての意思決定で、大きな間違いさえしていなければ、それで良しとします。

5. ミスを気にしすぎない

1円、2円を間違ったところで、業績の把握に大きなズレが生まれることはありません。

また、その程度の間違いでは、税金の金額は変わりません。

まずは「桁(ケタ)」を間違えなければ、それで良しとし、先に進みます。

6. 整理だけする

経理では、書類の整理が必須です。

しかし、必要な書類を必要な時にスグに出すことができれば、それで何の問題もありません。

そこで、書類の整理はしても、書類を整頓することまでやりません。

また、古い書類や要らない書類は、容赦なく捨てていきます。

7. ビジネスをシンプルにする

ビジネスをシンプルにすることで、おのずと経理もシンプルにすることができます。

シンプルにするとは、たとえば、、、

  • 代金を現金で受け取らない。
  • 在庫をもたない。
  • 取引件数を絞る。
  • 固定費を削る・減らす。
  • 単発契約と継続契約のバランスをとる。

上記のシンプル化案以外でも、「できる」or「できない」を検討します。

たとえば、、、

  • 改めて支払いスパンを決める(言われるがままの支払いはやめる)。
  • 振込手数料を負担してもらう。
  • 料金表をつくり、特例はつくらない(料金を細かく設定しすぎない)。
  • 取引先を見直す。

8. IT・WEBを活用する

紙を減らすことや書類の整理にも役立つので、ソフトウェアやアプリの活用を検討します。

Excelを活用して、会計ソフトと連動することもできます。

また、紙の削減、書類の整理だけではなく、情報の整理もできます。

ただし、ソフトやアプリを使うこと自体が目的になってしまうことがあるので、要注意です。

あくまでも、これらは経理をシステマチックにするためのツールでしかありません。

 

今日ここに挙げた8つのポイントのすべてを今すぐに実行するのは無理な話でしょう。

まずは、できることから実行し、システマチックな経理を実現していきましょう。