退職金の支給は、税制上、非常に優遇されています。

退職金支給3つのメリットと注意点

 

退職金の支給で得られるメリットは、次の3点です。

  • 退職所得控除・・・無条件で所得を控除することができる制度
  • 控除後1/2課税・・・退職所得控除後の金額に1/2をかけた(乗じた)金額が課税対象額となる
  • 分離課税・・・給与所得等と合算されず、退職所得単独で課税計算される

退職所得に適用される税率は極めて低くなります。

 

退職所得にかかる税額はかなり少なくなるので、次のような計画の実行が可能です。

「月々もらう役員報酬を下げておき、その分をのちのちの退職金として受け取るようにする」

これは、個人(あなた)の手取り金額を最大化させることができる計画です。

 

ただ、税制上の優遇を受けられることもあり、制限がもうけられています。

先ほどの計画「月々もらう役員報酬を下げておき、その分をのちのちの退職金として受け取るようにする」のように、役員報酬ではなく、退職金で大きな金額を受け取る方が良い、と考えるのは至極当然のことです。

よって、その対策として、制限があるというわけです。

主な制限は、次の通りです。

  • 勤続年数(役員在任期間)が短い場合の制限・・・役員としての勤続年数が5年以下の場合、「控除後1/2課税」ができなくなります。

※この制限がもうけられた理由は、「会社をつくる」⇒「意図的に潰す(そのとき、退職金を得る)」⇒「また、会社をつくる」⇒「また、意図的に潰す(そのとき、退職金を得る)」⇒「またまた、・・・」を繰り返して、納税を避け続けることが可能だからです。

  • 不相応に高額な退職金の制限・・・不相応に高額な退職金を支給した場合には、税務否認されてしまいます。

※税務否認されてしまうと、会社だけではなく、個人にも、税負担がドカンッと重くのしかかってしまいます。

 

役員の退職金の金額を決めるには、次の計算式が目安となります。(あくまでも、目安であって、絶対に税務否認されません・・・というものではありません)

  • 役員退職金=最終役員報酬月額×役員在任期間×功績倍率

※功績倍率は、決められた数値があるわけではありませんので、社内で決めます。(当然、この数値が高すぎると、税務否認の可能性が高まります)

退職金は、上記の算式で出された金額内での支給にとどめるようにしましょう。

退職金に関する規程を定めておき、「なぜ、この金額なのか?」という退職金の支払いに、客観性をもたせておくことをお薦めします。

 

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