私にはちょっとした後悔があります・・・

私が税理士事務所で仕事をしていたときの話。

私はコンサルタントとして、ある会社(&社長)を担当することになり、前任者から引き継ぎました。

私が社長にはじめて会ったのは、彼が起業してから1年半ぐらいの時期です。

そのとき、社長の口から出た言葉は、

「心が折れそうです・・・」

 

そして、それから1年半後、つまり、社長が起業してから3年後、彼は会社を休眠させることを決断しました。

当時の私は、社長に対して何もできませんでした。

これが今でも心に残っている、私の後悔です。

同じ時期には、他の社長たちに喜んでもらえたり、「ありがとう」という感謝の言葉をもらったりと、そういう励みになるような嬉しいこともありました。

でも、印象として一番強く心に残っているのは、この社長です。そして、「心が折れそうです・・・」という言葉です。

あれから時間が経ち、私はこう想っています。

「今なら、どうにかできる!」

 

この社長は他の仕事をして貯めていた、結構な金額の自己資金を元手に起業しました。

ひとり社長*として、客数、売上を伸ばすために、毎日朝から晩まで頑張って働いていました。

客数も売上もゆっくりではありましたが、少しずつ伸びていきました。ただ、利益については、しっかり確保することができていませんでした。

役員報酬も極少。それでも、会社に投じた資金は毎月確実に目減りしていくので、社長本人のポケットマネーをどんどんつぎ込まなければならない状況でした。

社長の私生活はというと、彼は母親との二人暮らしで、彼が養っていました。当然、ポケットマネーをつぎ込んでいけば、日々の生活に影響がでてきます。

お金はもちろんのこと、精神的に苦しくなっていくのは、必然です。安心して過ごせる日々とは程遠く、ビジネスに打ち込めなくなっていきました。

これが、彼の会社が休眠に至る経緯です。(ビジネスに完全に区切りをつけずに、一旦休む「休眠」を社長は選択しました)

さすがに、私から社長に「もう少し頑張りましょう」なんて言えませんでした・・・。

社長という人生を選んだ場合、ビジネスの結果がそのまま日々の生活やその後の人生に影響を及ぼし、今だけではなく将来さえも、大きく様変わりさせます。

 

私はこれまでに、中小企業の経営者だけが会員になれる(会員数約960名)グループや税理士事務所で、たくさんの社長(経営者)にお会いしました。

さきほどご紹介した社長もそのうちの一人ですが、彼に限らず多くの社長たちは、「年商」が物差しになっている世間の風潮に流され、「なんとなく」年商1億円を目指し、「なんとなく」売上を増やせば良い、なんとかなるという経営をしています。

その結果、「年商1億円」までいくにはいったけど、年収はなんとか「500万円」。

こういった社長を何人も目の当たりにしてきました。

その一方で、年商1億円を目指してもいなければ、特別意識もしていなかったのに「年収2000万円」という社長もいます。

 

何が違いを生むのでしょうか?

よく耳にするのはハードワーク、頭の良さや才能の違いといったところですが、私が実際に目の当たりにしてきた現実は違います。

年収2000万円の社長のほうがメチャクチャ働いているというわけでもないし、年収500万円の社長が学歴で劣っていたわけでもありません。

両者の違いは、どういう知識を持っていたか。そして、その知識から何を選択し、どのように活用したか、という点から生まれています。

実は、さきほどからご紹介している社長にも知識自体はアドバイスとして伝えていました。でも、当時の私には「何を選択し、どう活用するか」という「設計(仕組み)」が欠けていました。

だから、社長にとっては「机上の空論」でしかなかったのでしょう。ビジネスにも、日々の生活にも、私が伝えた知識を取り入れてもらうことはできませんでした。

この経験が「今なら、どうにかできる!」という今の私の想いと、社長ライフ起ち上げにつながります。

つまり、今は「知識を活かす設計(仕組み)がある」ということです。

お金の話の前にあるべきもの

会社は資金さえ回れば倒産することはありません。

実は、この社長も完全に資金が底をついたわけではありません。むしろ、社長個人の資金はまだまだ大丈夫という状況でした。

それでも、社長の心は折れてしまいました。

だから、私も「もう少し頑張りましょう」と言えなかったのです。(ビジネスの展望が暗いのに、個人のお金をビジネスにつぎ込み続ければ、人生そのものが破綻してしまいますので・・・)

ひとり社長の場合、仕事と生活におけるお金のバランスが崩れれば、日々の生活が(その後の人生も)苦しくなってしまいます。

大抵の場合、個人的な貯蓄を取り崩したり、生活費を削ったりしてビジネスの方に投入していく・・・そんな流れです。

 

キレイごとを言うつもりは毛頭ありません。でも・・・、それでも、年収の金額よりも「毎日をどう過ごすか」「人生をどう生きるか」の方が、断然大切です。

それを考えれば、この社長が会社の休眠という決断をしたことは、人生を壊さない、生活を共にしていた母親の生活を壊さない、そのための賢明な決断です。

年収2000万円と年収500万円。

両者を比べれば、そりゃあ、誰だって「2000万円」のほうがイイ。

単純に数字の比較をすれば、当たり前の話です。

でも、あなたの人生において、単なる数字の大小以上に大切なのは、日々の生活や生き方(人生)で、これが常にベースになります。

数字は、このベースがあってこそのものです。

もちろん、収入は少ないよりは多い方が良いわけですが、自分の理想とする生き方にあった収入を手にできるビジネスをつくれれば、それでひとまず十分でしょう。(その先は、いつだって上方修正すればイイのです)

何でもかんでも大きくすればいいわけではありません。(ビジネスを大きくすれば、お金の不安や心配がなくなるわけではありませんよ)

個々それぞれに理想や希望があり、誰もが同じではありません。世間に流され、人と比較し、一喜一憂するものでもありません。

『社長ライフ』のコンセプトは、、、

「ひとり社長*は、必ずしもビジネスを大きくさせる必要はない。ひとり社長が目指すのは、最も大切なライフデザイン(生き方・人生観)にフィットするビジネスである。」

これが、社長ライフのコンセプトです。

もう一度言っておきますが、ビジネス(や会社)を大きくしても、お金の不安を解消することは絶対にできません。

(むしろ、規模を大きくすることにともない、人が増え、その不安はより大きくなっていきます)

では、あなたが今すべき第一歩は、何か?

それは、あなたのライフデザイン(生き方・人生観)を明確にすること。

これが、これからのあなたの人生の指針になるものです。

(今後、あなたの価値観に変化が生まれることも、当然のごとくあるでしょう。それはそれで全く問題ありません。その時は、新たな価値観をベースに、軌道修正していけば良いのですから)

 

逆に、今あなたが絶対にやってはいけないことは、「何となく」進んでしまうこと。

「多分、上手くいくだろう」「何とかなるだろう」

「何となく」で考えていれば、あなたは漠然とした不安を常に抱えながら、この先も生きていくことになります。

 

さて、あなたはこれからの人生を「どう生きていきたいですか?」

私たちは社長ライフのコンセプトのもと、あなたの右腕として、あなたをサポートしていきます。

 

 

 


*「ひとり社長」とは、ビジネス全体はもちろん、細部にまで目が行き届き、ビジネスの判断・決断を一人でおこなう社長(経営者)のこと。たとえば、、、

  • たった一人でビジネスをしている法人の社長
  • 個人事業主
  • フリーランス
  • 家族経営会社の社長(意思決定者)
  • (正規、非正規を問わず)社員・スタッフが10名未満の会社の社長
    社長を除いて10名未満の規模であれば、組織論や組織マネジメントの必要性はほとんどありません。仮に社内で役職が設けられていたとしても、それは形式的なものである場合がほとんどですから、社員・スタッフが10名未満の会社の社長も「ひとり社長」と定義しています。